和歌山バガボンド  ~読書と木工、ときどき空想~

黒髪ボブの三十路ピーターパンがWakayamaライフを着流しでスケッチ

小説)狼たちの月/フリオ・リャマサーレス 木村榮一訳(2007)

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狼たちの月/フリオ・リャマサーレス 木村榮一訳(2007)------------------------------------●夜は匂いの語らい 43光の色と肌理が記憶から消え去り、月が太陽に姿を変え、太陽が記憶に変わると、視線はものの形よりも匂いが語りかけるものに惹かれ、目はものを見るよりも風の言葉に耳を傾けるようになる。夜が大地と空にしみこみ、人間の心と時間、それに記憶の奥にまで深く浸透して、すべてを永遠に包み込んでしまうと、後は...

小説)黄色い雨/フリオ・リャマサーレス 木村榮一訳(2005)

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黄色い雨/フリオ・リャマサーレス 木村榮一訳(2005)------------------------------------●冒頭 7彼らがソブレプエルトの峠に着く頃には、たぶん日が暮れはじめているだろう。黒い影が波のように押し寄せて山々を覆って行くと、血のように赤く濁って崩れかけた太陽がハリエニシダや廃屋と瓦礫の山に力なくしがみつくだろう。●嵐の痕 21けれども、ある朝目を覚ますと、あたりは深い静寂に包まれていた。あの風もまた村を捨て...

小説) 無声映画のシーン/フリオ・リャマサーレス 木村榮一訳(2012)

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無声映画のシーン/フリオ・リャマサーレス 木村榮一訳(2012)------------------------------------●扉の言葉今では雪になっている母に●夢見れば殺し屋 77あの夜は何が起こったのか理解しようとした ―― ラジオから流れてくるニュースにじっと耳を澄ましていた ―― せいで、なかなか寝付けなかった。おかげで、眠り込んだとたんにテロ事件の夢を見たが、夢に出てきたのは一度も訪れたことのないダラスでもなければ(あの町は映画...

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ベルトルト・ブレヒトの仕事3 野村修(責任監修)・長谷川四郎訳(1972)

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ベルトルト・ブレヒトの仕事〈3〉ブレヒトの詩 (1972年)------------------------------------『あかんぼ殺しのマリー・ファラーについて』 91マリー・ファラー、生まれた月は春四月だがみなしごで、未成年、賞罰なく、クル病、ふしだらとは見えなかったといううわさだがこのとおり殺しました、あかんぼを、と。供。かの女はいう、二ヵ月ばかりのころだったかあやしげな地下室に住む女の手を借り二本の注射で堕胎しようとしたのだ...
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