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盤面の敵はどこへ行ったか/法月倫太郎(2013)



盤面の敵はどこへ行ったか/法月倫太郎(2013)

●フレッド・ヴァルガス ―― ミステリは「不安の解消」を楽しむもの 64
ヴァルガスのミステリには血なまぐさい惨劇の描写はない。それに、「ミステリは社会を映す鏡でなければならないとか、社会批判がなければならないとかいう考えには与しない」とヴァルガスは言う。彼女によればミステリは「不安の解消」を楽しむものなのである。( 中略 ―― 『死者を起こせ』「訳者あとがき」より)

●新潮クレスト・ブックス 88
良質な海外コンテンポラリー文学を丹念に紹介し続け( 中略 )た新潮クレスト・ブックス。

●一部に熱狂的なファンを持ち、大多数からは無視されたきわめて不思議な作家 158
柳下毅一郎 ―― 奇人・変人には事欠かないSF界においてもジョン・スラデックは指折りの鬼才である。( 中略 )スラデックはたぶん天才だったのだが、才能の使い道をまったくわかっていなかった。結果として、生涯奇妙な小説ばかりを書きつづけ、一部に熱狂的なファンを持ち、大多数からは無視されたきわめて不思議な作家が生まれたのである。
「SF作家/ミステリ作家/オカルト研究家/潜在的文学者」

●アメリカの横綱と出世頭 178
現代(2009年)のアメリカ・ミステリを代表する人気作家で、謎解き重視のプロット巧者といえば、やはりジェフリー・ディーヴァー(NYが舞台のシリーズ)とマイクル・コナリー(LAが本拠地)が双璧だろう。( 中略 )この二大シリーズが確立したスタイルを継承し、トリッキーな謎解き志向をさらに先鋭化して、両横綱の地位を脅かしつつある幕内の出世頭が、ジャック・カーリイの<カーソン・ライダー・シリーズ>なのである。



法月さんが書評や評論を集めた一冊。
『ミステリは「不安の解消」』というフレッド・ヴァルガスのミステリ観にシンパシーを感じる。
いまはシナリオの勉強中だから殺人がきっかけになるプロットを書きもするが、「人が死ななきゃドラマにならないのか?」と不満だった若かりし頃の己にケツを蹴られたら情けない。
ああ、いまもそう思ってる。

新潮クレスト・ブックス、ジョン・スラデック、ジェフリー・ディーヴァー、マイクル・コナリー、そしてジャック・カーリイは読みたい。













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