バガボンド和歌山

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【 トワイエ0005 】 きみの遺骸に

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【 目と喪 】
●役満
貧血、パニック障害、躁鬱、睡眠障害、アレルギー各種。さらにね、ここ数ヶ月は痛いんですよ、足の裏と肩がね、ジクジクジクク……と痛む。
まぁ四十肩ですね! 役満ですよ、裏役満(笑)
ひっくり返してどーんと上がりたいよ、もうさっさと上がりたい(笑)


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●ラヴィ~それはそれ、彼ら彼女らの人生
我子を子役として高く売りたい、有名にさせたいってエゴイスティック/ファナティックな親のエゴで美容整形されちゃう子役たち・子供たちって、やっぱりかわいそうな気はする。
ただ多かれ少なかれ、子供って大人に理不尽な扱いをされて傷つくものだし、たとえばタイなんて子供が臓器売られたり体ごと売買されてる。アフリカや中東、紛争地帯の子供たち、青年達、老人たちはどんな犯罪に巻き込まれ、あるいは犯罪でしか食えなくて、どんな生活を送ってるのか ―― 日本の「テレビで売れるために美容整形を受けさせる」が虐待なんじゃないのって言って、そんな話しは平和ボケそのものかも。
平和ボケのエリアのシビアな問題のシリアスさ、もちろん犯罪もいっぽうてきな圧力も、まだ経験の乏しい子供たちへの……言葉をもたない人間への命令や縛りつけもクソだし、なくなればいいとは思いつつ。


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●流民
効率よく勝って増やして蓄えて、社会的に成功したり裕福に暮らせること「だけ」が幸せ、みたいな風潮があって、それ以外の生き方とか暮らし方は見下されてるどころか、勘案されもしない、みたいな感じが被害妄想だとしても、被害妄想たくましい状態がぼくのリアルなんです。
たしかに移住暮らしや田舎志向、ナチュラル志向の生活が取材されたりしてる。脱都会生活が話題にあがることも当たり前になってきてるっぽい。でも、今のそれって結局……代理店や広告会社がセールスしたいシナリオや物語 ―― そういうレイヤーが挟み込まれてて、脱都会生活を果たした人たちにしても「先端の価値観に到達したひとたちが、個々人のスキルや才能を活かして別の土地に根付き、重宝がられ、役割りを見付けた。さらに、生活っぷりもなんとなくお洒落で今っぽくて、周囲の人間とも溶け込んでて、とても幸せそう」みたいなパッケージの再生産・宣伝係を押し付けられてないでしょうか。
当事者にしても、無意識にそういう役柄を引き受けて、めちゃくちゃ上手に演じてる、あるいは演じるように頑張ってるような気がする、ときがある。情報を受け取る度に、いやいや、それ、その暮らしっぷり、めちゃくちゃハードル高いなー、あなたたちって都会にいても充分金稼げて、人ともうまくやっていけてたんじゃないかな?っていう。


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余華死者たちの七日間
ある日、大混雑する車両のなかで産み落とされ、そのまま線路に落ちた赤ん坊は行方不明になり、その命と体を若者に拾われる。赤ん坊は貧しい暮らしのなかでも育ての父、隣人、友人たちの愛を一身に浴びて育ち、結婚し、妻に裏切られ、ぼろぼろになって爆死する。
爆死。
飲食店の爆発事故に巻き混まれ、人相がわからなくなる悲惨な最後。
この青年が死後、先に逝った元妻や友人、知人、恩人、そして育ての父に会いながら、過去と回想、死者同士の語らいがつまびらかにされる7日間の地獄行脚 ―― 余華死者たちの七日間』を夢中で読む。
あらすじの下書きになっているのはダンテ『地獄篇』であり、そこはかとないペーソス感はイプセンの『ペール・ギュント』風味であり、死の空間を行き来しながら人生において重要な人物と対面を繰り返す構成は数多のロードムービーの剽窃であり、小説のフィジカル&メンタルにおいて参照されるのはメキシコの乾いた弧峰フアン・ルルフォ、謎とミニマムの番人フランツ・カフカ、堕天使ルシフェルの赤い舌を濡らすガルシア=マルケス、そして芸術界に「無」の水準を開拓したサミュエル・ベケット。
この固有名詞の並びにピンときた方は『死者たちの七日間』をめくれば即、現代に、中国に、こんな作家がいるのか!!と驚けること請け合い。












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余華死者たちの七日間

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