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杉浦日向子全集

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東のエデン (杉浦日向子全集 (第5巻))
出版社: 筑摩書房 (1996/01)


風流江戸雀(杉浦日向子全集 (第6巻))
出版社: 筑摩書房 (1996/02)

食いつぶす 奴に限って 歯をみがき

男じゃと いはれた疵が 雪を知り



二つ枕 (杉浦日向子全集 (第1巻))
初出:1983 青林堂

合葬 (杉浦日向子全集 (第2巻))
初出:1986年 青林堂

百日紅 (上) (杉浦日向子全集 (第3巻))
初出:1997年 ちくま文庫

百日紅 (下) (杉浦日向子全集 (第4巻))
初出:1997年 ちくま文庫

評価の高い百日紅はたしかに面白い。読み終えると浮世絵など江戸風俗に近づいてみたくなるし、なにしろ江戸という時代を身近に感じる。物語のまとまりもあり、主だった登場人物それぞれに深みを読ませるノヴェルを描き、かつ、杉浦さんの特質、浮世絵的な画風とマンガとしてのバランスも取れている。仮名遣いや江戸言葉も妙。
ただ、ガロに発表されていた作品もまた印象に濃い。
漫画家として世に出てからは、江戸風俗の研究者としてテキスのみの著作を出すほど江戸に惹かれ、江戸を究めた彼女が、ガロというスペースを通して発表していたのは「二つ枕」に集められているような、全編に江戸言葉が敷かれ、描写は浮世絵画風、コマワリは革新的なカットの前衛的なマンガだった。両義性。
そして、杉浦日向子の作品が小津安二郎と岡野玲子をつなぐ「道」ならぬ「路」だった。かつ、三者の描く代表的な時代をつむげば「昭和」~「江戸」~「中世」と回路が拓く。
その妙、その必然、その奇跡。










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