バガボンド和歌山

ARTICLE PAGE

『いのちを纏う』 志村ふくみ 鶴見和子(2006



『いのちを纏う』 志村ふくみ 鶴見和子(2006
志村 ―― 緑というのは、生命と死をこの地上で形づくって、見せてくれているものであると、私自身は藍甕の中でそれを感じたんです。白い糸を入れて、甕から出して、絞った時は緑なのにすぐ消えて青くなる。空気にふれて(酸化して)緑は消えてしまうのです。どこへ行ってしまうのでしょう。( 中略 )これは生命の象徴を何か暗示しているようですけど、死の象徴でもある。 133


志村 ―― 私はある意味では科学染料はすごく優秀だと思っているんです。経済的で合理的です。人間があらゆる現代科学の粋をきわめて色を再現していますからね。とくにフランスでもイタリアでも、エルメスのスカーフなんか見てもきれいでしょう、色が、透明で。でもあれは植物じゃないんです。植物で出ないような透明な色、ものすごく純粋な色が出ているんです。だから逆にいうと、科学染料は純粋なんです。植物染料は不純なんです。なぜ不純かというと、植物の樹液とか夾雑物が入っているから、すでに不純なんです。科学染料は全くの純粋。( 中略 )私は、もし科学をやるなら、徹底的にきれいな色を染めてみたいなと思うくらいです。だから否定はしてないんです。 158


(2015_314




関連記事
スポンサーサイト
いのちを纏う志村ふくみ鶴見和子

Comments 0

Leave a reply